【新規就農】雑草との戦いが始まる、と思っていたら・・・

2021年6月4日

2月に農地を借りることが決まった際、「がんばりや、まぁ一番しんどいのは夏の草刈りやで」と何人もの人から言われました。

これまでの市民菜園25㎡でも雑草との戦いは大変だったのに、これからは860㎡あります。刈払機を購入したとはいえ、ひるみます。また、「夏の草刈りが大変やで」という言葉は「草刈り大変やけどちゃんとやるんやで」という意味もあるのだろうと思いますので、ちゃんとしなければ!と思います。

私の前にここを借りていた人は契約途中で来れなくなったそうで、草ぼうぼうの状態が長期間続いていたらしく、その状態をよく知っている周囲の農家さんからは「雑草の種もいっぱい落ちてるやろから5年は草刈りが大変やで」と言われています。「雑草は種ができるまでに刈らなあかんねん」とのこと。

雑草との戦いの幕開けがいざ!
気温がだんだんと高くなるにつれ、さぁさぁ戦いの火蓋が切って落とされようとしている!と武者震いがするようになってきました。

心構えと一番たいへんなところ

お隣の畑と接するあぜ道は、何よりも真っ先に草刈りをしないといけないところです。これは、私の研修先の農家さんからもアドバイスを受けました。よって、この隣接するあぜ道のところは小まめに草刈りするようにしています。

そして、この畑は「法面」があるんですが、その法面の草刈りが一番大変です。夫が草刈り機で定期的に刈ってくれますが、斜面で踏ん張らないといけないので体力的にきつそうです。

2月にこの農地を紹介されて初めて来たとき、セイタカアワダチソウが立ち枯れしたものなどが法面に無数にある状態で、「きれいにしてくれたら貸すのを考えてもいい」という条件を提示されました。翌日、コーナンに草刈り機を買いに行き、夫は草刈り機で刈っていき、私はかき集めて燃やすというのを手分けしてやっていきましたが、夫は法面部分を慣れない草刈り機で刈って行くのが本当に大変な様子でした。夫のそういう様子を見て「この夫婦にならうちの畑を貸しても大丈夫そう」と地主さんが判断することにつながったという経緯があります。だから、この農地は夫がいて初めて借りられた土地です。なんか最近態度がでかい夫ですが、このことを思い出すとたまには優しくしてあげないといけないなぁと思います。まぁこんな気持ちは3秒後には忘れますけど。

あれからまだ半年も経っていないのか・・・ずいぶん前のような気がします。

話が逸れました。ちなみに、この時の草刈り後、お隣の農家さんからは「もっと地際で刈らなあかんで」と疲れた身体に破壊力抜群のアドバイスをいただきました。今では地面スレスレのところできれいに刈れるようになり、夫のドヤ顔も板についてきた模様です。

今、セイタカアワダチソウもまた生えてきていますが、まだ小さくて柔らかいので刈りやすいです。厄介なのがクズの蔓です。

クズ

これです。

刈っても刈っても伸びてきます。クズはマメ科でチッ素固定に役立つようですが、生えているのは法面なのであまり関係なく、ヘビみたいで気持ち悪いし、耕うん機をかけるときに枯れたものが刃の部分に絡まって厄介ですし、できるだけ繁殖させたくないのですが、成長のスピードがすごいです。こういう雑草は市民菜園の区画内ではまず存在しない雑草でしたが、農地では当たり前ですけど自分で対処しないといけないのがつらいです。

草刈りだけでけっこうな時間が取られるので、あまりにも非効率だと判断したら防草シートを張ることも考えようとは思いますが、最終手段にとっておこうと思います。

5月の雑草の伸び具合を見て感じたこと

4月24日に全面に耕うん機をかけ、畝立てをしました。その後の変化は・・・

畑の様子

5月9日。まだまだ畑らしい感じ。

畑の様子

5月16日。ゴルフ場っぽくなりました。

畑の雑草

5月23日。梅雨入りし、一気に草原のように。

このスピードで伸びていくと、梅雨明け後はどんなやばい状況になっているんだろうかと思いましたが・・・

畑の雑草

5月29日。あれ?意外と伸びてない。

スギナ

あぜ道付近のスギナは勢いよく伸びてきています。

その他はシュッとした同じような草がほとんどで、雑草の種類はあまり多くない様子。

おそらく「チガヤ」

シュッとした草・・・たぶん「チガヤ」というものだと思うのですが、よく分かりません。

それと、ところどころに、この草↓が生えています。

おそらく「ギシギシ」

これは「ギシギシ」というものだと思います。

なんていうか・・・全体的に雑草にも多様性や勢いがない、という感じがします。

雑草は管理が大変ではありますが、ビニールマルチを使わずに草マルチでやっていこうとしている私にとっては、もっと生えてくれないと困ります。これだけでは全然足りません。

今、マルチにできそうな草というとスギナくらいですが、下の本『家庭菜園でできる自然農法』によると、「刈ったスギナを土壌に散らしておくと酸性を弱めることができる」と書いてあったので、スギナを手でワシャワシャとむしり取って、かき集めて畝の上に散らしています。

スギナは厄介ですが・・・スギナの取扱はネット上にいろいろな情報が溢れていて、どうするのが良いのか迷いますが、とりあえず今は貴重な草マルチの材料です。

研修先の農家さんの見立て

昨日、研修先の農家さんが私の農地を見に来てくれました。

こういう状況を見て、「イネ科の雑草が多いですね、土が痩せてるかもしれません。こういう状態のときは、一年目は何故か野菜がうまく育つのですが、次の年から全く何も育たないということが多いです。今から対策しておく方がいいですよ。」ということでした。

そういえば、クボタの営業マンも同じようなことを言ってました。これは、草ぼうぼうの後の農地を借りた「あるある」なのでしょうか・・・?

ちょっと土を掘るとミミズがそれなりに出てくるので、ここの土は痩せてないと勝手に思い込んでいました。

これはいかん!!

もしこれを読んでいる同じような境遇の方がいらっしゃったら、農地が借りられると決まればすぐに土壌検査を受けることをオススメします。私はJAの正組合員になれば土壌検査が無料で受けられるらしいと聞いたために民間の検査を受けることを躊躇し、結局タイミングを逃してしまって今にいたります。反省です。

ちなみに法面を見て、「これくらいの法面は楽勝ですよ、うちは3メートルくらいの法面がありますからね」と言ってはりました。

改めて、テキストを読み直す

帰宅して、改めてテキストを読み直しました。竹内孝功著『これならできる!自然菜園』です。

この本によると、土は、ステージ0(荒地)〜ステージ3(肥沃地)の4段階で説明されています。生えている雑草でどのステージにあるかが判断できるとのこと。

セイタカアワダチソウ、チガヤはステージ0(荒地)スギナ、ギシギシはステージ1(やせ地)、ということで、ズバリ、うちの畑は荒地〜やせ地ということがハッキリしました。この本には、対処法として以下のように書かれています。


特性と対処法
ステージ0(荒地):多年草の根を取り除き除草し、アレロパシーの強い作物を選ぶ。堆肥・草木灰を全層に施す
ステージ1(やせ地):酸性が強くやせている。ステージ2以上の野菜には堆肥・もみがらくん炭を施す

竹内孝功著『これならできる!自然菜園』より引用

酸度については、4月に測ったときは6.5前後だったのですが、図り方が雑だったかもしれないので、次に行ったときにもう一度図り直してみます。

3月下旬に土壌改良として微生物資材と米ぬかを規定量投入し、4月にはpH6.5前後と測った後に、規定量より少なめの酸度矯正用のカルシウムを投入しています。少なかったのか、そんなにすぐには効果がでないのか、雨で水浸しにしてしまったために微生物が死んでしまったのか・・・答えは分かりません。

さて、どうしよう。

微生物資材を入れているので、これから堆肥を入れるのはせずに、土を肥えさせるのは時間がかかるものと考えて、今後は土の状態にあった野菜を育てていこうと思います。今植えているナスビなどは成長させるのは難しいかもしれませんが、とりあえずこのまま見守ります。トマトは、6月2日の時点で↓のような状況です。

1段目の実が大きくなりだし、2段めまで花がついている状態。

こんなに暴れないトマトは初めてですが、暴れるトマトよりもいい感じかなと思っていました。これからどういう成長をするか・・・。観察対象として純粋に興味があります。

ナスビは5月29日時点でこんな感じ。

ナスビはさすがにこの状況で無肥料でいくのは到底無理だと判断し、米ぬかと油かすを今週末にでも与える予定です。

そして緑肥を活用していきたいと思います。今日、緑肥の種をいくつか注文しましたので、到着したらご紹介したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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