マンションのベランダで、生ゴミ堆肥づくり

2020年12月22日

「美味しい野菜を作る=良い土を作る」ということだと、ハーモニーライフ農園さんでの研修やこれまで読んだ書籍等から理解しています。

そして、その鍵を握るのは微生物だということも。

今回、EM菌を使った生ゴミ堆肥づくりに初めてチャレンジして見ました。

<準備物>

  1. 生ゴミ処理用のボックス
  2. 発酵促進剤
  3. ビニール袋
  4. 新聞紙(2次発酵以降で使う)
  5. 麻紐(2次発酵以降で使う)

1と2は、近くのコーナンで買いました。発酵促進剤は「EMミラコン」というものです。

 

<2017.5.9〜5.16(0〜7日目)

蓋を開けたらこんな感じ。網みたいなのがセットされています。

ここに穴を開けたビニール袋をセットし、発酵促進剤を少し入れて、早速生ゴミを入れていきました。これまでに貯めて乾燥させていたコーヒーかすやルイボスティーの茶殻、卵の殻、など。

コーヒーかすは臭いの発生を抑えるから生ゴミ堆肥づくりには良い、と聞いたことがあり、

ルイボスティーは(信ぴょう性は定かではありませんが)野菜づくりに液肥代わりに与えると良いと聞いたことがあり、

卵の殻はカルシウムを補えるだろう、

と考えてのことです。

まぁ次の日からは、あるものを適当に入れていきましたが・・・。ちょうどベランダのビオラを抜いたので、それを小さめにハサミで切って入れたりしました。

生ゴミを入れて、発酵促進剤をふりかけて、少しスコップでかき混ぜて、ビニール袋を折りたたむようにして閉じて、バケツの蓋をする。

こんな感じで5月16日まで1週間、生ゴミを投入していきました。

ちなみに、毎日蓋を開けるときにやや勇気が要りました。蓋を開ける瞬間に息を止めたりして・・・。でも生ゴミっぽい臭いはほとんどしませんでした。

<2017.5.17〜5.25(8〜16日目)

投入をやめて寝かせました。約1週間の一次発酵です。

一次発酵は空気を遮断しての発酵なので、嫌気性発酵になります。

<2017.5.26〜6.5(17〜27日目)

さて、2次発酵に入ります。

バケツの蓋を開けるとき、これまたかなり勇気が要りました。

蓋を開けると、生ゴミらしい匂いはしませんでしたが、ツンという臭いが強くしました。

本来良い発酵をしていると「ぬか床のような臭い」がするそうですが、今回の私の場合は発酵しすぎたのか、アルコールっぽい匂いがして、これがいわゆる「エチレン臭」なのかなと思いました。

まだまだ生ゴミの形はほぼ原型のまま。そして少し白カビが生えていましたが、腐敗している様子はなかったのでとりあえずそのまま進めることに。(一応、写真は自主規制。)

空のプランターに、普通の土を入れ、1次発酵させた生ゴミを入れ、そしてまた土を入れる。1次発酵の生ゴミを既存の土でサンドイッチするというイメージです。

ちなみにここで使った土は、使用済みの市販の培養土を予め日光消毒しておいたものを使いました。

(ベランダでの日光消毒の様子↓)

そして、土の表面を新聞紙で覆い、ビニールで蓋をしてしっかり紐で縛る。

これで1ヶ月くらい発酵させます。

<2017.6.628日目)

新聞紙が濡れているので取り替えなければ・・・でもビニールを外した瞬間に悪臭がしたり蛆虫が湧いていたりしたらどうしよう・・・またまた勇気が要ります。

勇気を振り絞って一応息を止め、恐る恐るビニールを外し、新聞紙をめくってみると・・・

ビックリ!全く無臭!虫もいない!カビも生えていない!

かき混ぜてみると・・・

土です!

生ゴミの形はほぼなくなっています。玉ねぎの皮は目立って残っていますが、卵の殻、バナナの皮、ビオラの花や葉っぱ、全く見当たりません。すごい〜!!感動!!

でもまだ2次発酵に入って10日くらいしか経っていないので、まだ寝かせます。

新しい新聞紙に取り替え、ビニールで蓋をし、紐で縛っておきました。

<2017.7.13(65日目)

その後、本当なら夏場は2次発酵は1ヶ月程でよいようですが、遅れ遅れてついに7月13日、開封してみました。

開封すると、森の匂いというか、カブトムシの匂いというか、フワッと土の良い匂いがしました。6月6日時点では土の匂いの記憶はなく「無臭」だったように思うので、ずいぶん良い菌が増えたんだろうと思います。

バナナの皮、卵の殻、ビオラの花、など影も形もありません。6月6日は玉ねぎの皮が結構残っていましたが、それも見当たりません。分解が進んだためか、全体的にカサが減っています。

プランターで育てていたけれど大きくなりきれなかったニンニクや、筋が硬い春蘭の葉っぱは分解されずに残っている様子。ニンニクは分解しきれずに残ったというよりも、ニンニクの球根としてまだ生きてるような感じです。

今回、この本を参考にさせてもらったのですが、この本に登場する「達人」によると、「達人」はこの生ゴミ堆肥に牡蠣ガラ石灰を混ぜて使っておられるそう。

このやり方で作った土で、イタリアンパセリ、三つ葉、ネギ、レタスを一つのプランターで育てています。元気いっぱい!

生ゴミ堆肥あるある。
ミニバラの植木鉢から、以前育てていたブラックベリーが生えてきました。せっかく生えてきたし抜くに抜けない・・・

ちなみに以前有機農家さんのところにお手伝いに行った時、同じように他の植物が生えてきていることがありました。「どうしましょう?」と聞いたら、「コンパニオンプランツ等でなければ、育てている野菜の成長の邪魔をするものは全て雑草です」と言われたことがありました。プロとアマチュアの違いを痛感させられた出来事でした。

<追記>

最近、YouTubeの“おすすめ”にやたら海外の堆肥作りの様子が表示されますので、とりあえず下のYouTubeを見てみましたら、必須材料として、卵の殻、バナナの皮、ニームの葉っぱ等を投入されていました。
このユーチューバーによると、以下の意味があるようです。

  • 卵の殻は、炭酸カルシウムを補い、植物の細胞を強くしてくれる
  • バナナの皮は、チッソ、リン、カリウム、マグネシウムを補ってくれる
  • ニームの葉っぱは、ビタミン、ミネラル、酵素を補い、害虫から守ってくれる

今回私が作ったのもたまたま卵の殻とバナナの皮を入れていましたが、今後も積極的に入れようと思います。

私が受講したタイでの研修でも、ニーム(サダオ)はオーガニック栽培にはなくてはならないものだと教えてもらいました。このタイで教わったことについては、別記事で後日記載する予定です。

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