日本で手に入りにくい「ベルギーエシャロット」を家庭菜園で育ててみた
フードコーディネートの学校に通っていた時、頻繁に使っていたのが「エシャロット」です。日本で「エシャロット」と言うとラッキョウの早採りしたもののことをいうことが多いようですが、このページでいう「エシャロット」は全く別の野菜、玉ねぎの一種で香味野菜の「エシャロット」で、日本では「ベルギーエシャロット」ということが多いようです。
※ラッキョウの「エシャロット」と玉ねぎの「エシャロット」との違いはこちらをご参照ください。
(独)農畜産業振興機構ホームページ「月報野菜情報(2012年5月)今月の野菜(らっきょう)」
フレンチを作る際に絶対に使いますし、タイの料理学校に通った際も頻繁に使っていました。なぜ日本では手に入りにくいのだろう?と素朴に疑問です。
このエシャロット、なければ玉ねぎで代用するのですが、やはり玉ねぎとは違ってとても香りが良いです。香りはニンニクに近いようにも思いますが、またニンニクとは違う上品な甘い香りで、この香りだけで食欲が湧いてきます。玉ねぎは生でそのまま食べると辛いですが、エシャロットは細かく刻んでそのままサラダのドレッシングに入れたりできます。手に入りにくいなら自分で作ろう!と思い、育ててみました。
<目次>
1.市販のエシャロットはどこで手に入るか?
私は大阪郊外在住ですが、普通のスーパーではまず見かけません。
大阪梅田の阪急百貨店と阪神百貨店、大阪難波の高島屋の地下食品売り場をのぞいてみたら、いずれでも販売されていました。常時置いている様子です。「エシャロット」または「ベルギーエシャロット」という表記で販売されていました。(大丸は普段あまり行かないので分かりません。)
いずれもフランス産と書かれており、2個が1パックになって税込250円〜300円くらい。玉ねぎと比較すると高いですが、めちゃくちゃ高いという訳でもない微妙な値段。
いやでもデパートまでわざわざ買いに来れないし、フランスからはるばる送られてきたと考えると地産地消とは程遠いし、やっぱり自分で育ててみようと思います。
2.(1年目)タネを入手
今の時代、珍しい野菜でもタネは割と簡単にネットショッピングで入手できるようになりました。
こちらは“ECHALION Cuisse de poulet du Poitou” というタネです。
訳すと「エシャリオン ポワトゥーの鶏の脚」というもので、後で知りましたが特別な品種のようです。
※ウィキペディア
「エシャロット」のページを参照
タネ袋の裏に育て方が記載されており(写真の掲載はできませんが)、玉ねぎと同様の育て方のようです。
3.(1年目)タネから育ててみる
ここは大阪南部の比較的暖かい場所ですので、春撒きにすると夏の暑さに耐えられないと思いますので、玉ねぎと同じように秋蒔きにします。
○2018.10.1
セルトレイに種まき
○2018.10.8
発芽してきました。発芽率はなかなか良いです。
○2018.10.19
玉ねぎの発芽もそうですが、チンアナゴみたいで可愛いですよね
○2018.11.25
いつ定植したか忘れましたが、この畝に順次植え付けました。この年は玉ねぎもタネから育てていて、普通の玉ねぎの「アトン」とイタリアの白玉ねぎ「チポッラCIPOLLA」もこの畝に同居しています。
こうしてみると、この時点では普通の玉ねぎと全く区別がつきません。
○2019.3.31
春の日差しが感じられるようになり、グングン成長してきました。
○2019.4.7
まだ玉ねぎと区別つかず・・・
○2019.4.30
分球してきました!ちょっとエシャロットらしくなってきました。
○2019.6.15
こちらは同じ畝で育てている普通の玉ねぎです。玉ねぎは収穫OK。エシャロットももうボチボチ収穫のタイミングがやってきていると思いきや・・・
エシャロットはこんな感じ。後から振り返ったらこの状態で収穫しても良かったのだろうと思います。
○2019.7.6
すごい分球してきました。玉ねぎと同じように葉が倒れたら収穫のようですが、倒れないので様子をみていたらいつまでたっても倒れません。梅雨入り前に収穫しないといけないのですが、完全に収穫のタイミングを見失いました。
とりあえず試しに収穫。
この写真は、普通の玉ねぎとラッキョウも一緒に写っているて分かりにくくて申し訳ありません。ピンク色のがエシャロットです。
一応、ネット上にあるECHALLIONの写真と同じようなものができましたが、収穫のタイミングがいまいちよく分からず。
○2019.7.15
順次収穫。やっぱり梅雨に入るとズルズルに腐ってしまったりしたものもあります。もっとさっさと収穫すべきでした。
でもとても良い香りがします。育てて良かったなぁと思う反面、分球しているものもあったものの「半年以上かけてこのちっさいのがようやく収穫できるのか・・・」と、日本で育てている人が少ない理由がわかったような気がしました。
そして、「タネからなら効率が悪いなら次は球根から育ててみよう」と考え、収穫したのを少し食べて、残りは秋に植え付けるように保存していましたが・・・夏に溶けました・・・。保存が難しい!
4.(2年目)球根を入手
それならば、球根自体を手に入れよう!といろいろ調べて何とか入手。ナチュラル・ハーベストさんで購入しました。一年中在庫があるというわけではなく、ナチュラル・ハーベストさんでは秋に球根を入荷されているようで、私は10月10日に注文しました。ナチュラル・ハーベストさんでは以前に他の野菜の種を購入していたのでメルマガが定期的に届くようになっており、エシャロットの球根の入荷もメルマガで見て、時期を逃すことなく購入できました。
なお、2020年に関しては、コロナ禍で航空便が不安定ということで球根の入荷がなかったようです。
○2019.10.19
せっかくなので、次の2種類のエシャロットを購入。球根です。
- 「フランスエシャロット(mikor demi-longue)」
- 「オランダエシャロット・赤(scalogno rosso)」
日本語の育て方が同封されており、やはり玉ねぎと同様のようです。嬉しいことにエストラゴンのタネがプレゼントとして同封されていました。エストラゴンも追って育ててみます。
球根はこんな感じ。どちらがフランスでどちらがオランダか忘れました・・・。
5.球根から育ててみた
○2019.10.20
マルチを敷いて、植え付け
○2019.11.2
早速勢いのある芽が出てきました
○2019.11.16
一年前にタネから育てた時(チンアナゴ)とずいぶん様子が違います。たくさん分球してくる予感!
○2020.2.11
案の定、すっごい分球してます!これから春になれば一つ一つが膨らんでくるのかな?
○2020.4.29
1年前にタネから育てたときは栽培中は玉ねぎと区別がつきませんでしたが、今回は玉ねぎとは全然違う様相です。ラッキョウともちょっと違うし、アリそうでない光景です。
ズームするとこんな感じ。
○2020.5.9
一年前のは収穫時期を逃してしまったので、今回は早めに試しどりしてみました。エシャロット、できてる!
土を落としてみました。もうエシャロットの良い香りがします!美味しそう〜。
○2020.5.24
少しずつ収穫していってますが、なかなか大量で、追いつきません・・・
タネから育てた昨年は「半年かけてこれだけか・・・」と思いましたが、球根からだと十分すぎる量です。球根はなかなかのお値段しましたが、これだけたくさんの量が出来れば十分元が取れます。
一つの球根からこんなに!
ちなみに今回借りているところは水捌けが悪く、収穫した際もドロドロだったので、畑に設置されている水道で泥を洗い落として持って帰りました。
本来は、洗ってしまうと腐ってしまうリスクが高くなるので、洗わずそのまま持って帰るのが正しい方法と思います。いやそもそも玉ねぎと同じように晴天が続いた日を狙って、乾燥している状態で収穫するのがベストなんだろうと思います。
○5月下旬頃
5月下旬になると、アブラムシが葉っぱについているのを見かけるようになり、梅雨入り前に全て収穫しました。玉ねぎにはアブラムシついているのを見たことがないので、やっぱり別のものなんだとこんなところで思い知りました。
ちなみにこの頃、緊急事態宣言やなんやかんやで混乱していたのか、記録がちゃんと残っていません・・・。
その後、食べる分は食べて残りはまた次の年にタネ球根として植えようと考え、玉ねぎと同じように吊るして干していましたが、気がつけば皮だけになっていました・・・。やっぱり保存が難しい!洗わずに持って帰ったらもうちょっと長持ちしたかもしれません。
そして、2020年秋。今年こそエシャロット道を極めよう!と考えていましたが、前述のとおり球根が手に入らなかったため、断念しました。つくづく溶かしてしまったことが悔やまれます。来年は球根の入荷があるかわかりませんが、なければ種からでもまたチャレンジしてみたいと思います。百貨店で売っているエシャロットを種球として植えてみたらどうなるかな、実験してみようかなとも考えてます。
6.まとめ
- 玉ねぎと同じ育て方でOK
- 育てるのは割と簡単
- タネからより球根からの方が圧倒的にたくさん収穫できる
- 長期保存が難しい
エシャロットが百貨店以外でも普通に手に入る日がきますように・・・。
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