マンションのベランダで「ローズヒップ」を育ててみた

2021年4月1日

マンションのベランダでガーデニングを楽しんでいる方は多いのではないでしょうか?

私もマンションのベランダでガーデニングを楽しんでいますが、ベランダはスペースが限られているため、「これは!」というものを厳選して置いています。この記事ではその厳選した中のひとつ、ローズヒップが採れる「バラ(ロサ・カニナ)」についてご紹介します。

<目次>

  1. ローズヒップティに使用できるバラ苗を購入
  2. 届いた苗はこんな感じ
  3. 成長の様子
  4. 開花
  5. ローズヒップの収穫
  6. ローズヒップティへ
  7. 冬剪定

1.ローズヒップティに使用できるバラ苗を購入

40代・・・美容に良いというものは何でも試してみたい年頃です。
ベランダではこれまでにもバラを育てていましたが、どうせならビタミンCが豊富で美容に良いというローズヒップ(バラの実)が採れるバラを育てたいと考え始めました。

調べてみると、バラならどんなものでもローズヒップができるかというとそうではないようです。ローズヒップは、春に花が咲き→その後に実ができ→秋に熟して収穫するという経過になるので、秋にも花が咲く四季咲き性のものはローズヒップができないようです。

じゃあ一季咲きならすべてローズヒップができるのか、そして、ローズヒップができるものはすべて食用(目的はローズヒップティー)に適しているのか、ということについては、調べてもはっきり分かりませんでした。

というわけでややこしくなってきたので、ずばりローズヒップティーに適した品種はどれか、ということで探すと、次の品種が代表的であることが分かりました。

  • ロサ・カニナ(ドッグローズ)
  • ロサ・エグランテリア
  • ハマナス

「ロサ・カニナ(ドッグローズ)」は白い花、「ロサ・エグランテリア」はピンクの花のようです。「ハマナス」は白もピンクも両方あるようです。

ハマナスに惹かれましたが、ハマナスはもともと寒冷地に自生する花のようですので、大阪南部の真夏には灼熱になるベランダではちょっとむずかしいかなと考えて除外、そしてやっぱり飽きのこない白い花が良いと考えてロサ・カニナを購入することにしました。

実店舗の種苗店でも見かけた記憶がないので、ネットショップで探し、結局いつも利用させてもらっているヤフーショッピングの「園芸ネット」さんで購入しました。楽天でも出店されているようです。(ショップへの直接のリンクが貼れないので、ショップ名または商品名で検索すればでてきます。)

・Yahoo!ショッピング「園芸ネット」または「園芸ネット予約専用サイト」というショップです↓

・楽天 「園芸ネット・プラス」というショップです↓

2.届いた苗はこんな感じ

パンダンリーフ、ロサ・カニナ、ジャスミン

2019年5月24日に届きました。新苗ですので価格もそんなに高くなく、2300円ほど(送料別)でした。

同時に注文したパンダンリーフ、ジャスミンも同梱されています。

園芸ネットさんは、送料がかかりますが、強度強めのダンボールで、中身の苗も倒れないようにガムテープでしっかり固定されて送付されてくるので安心です。

ロサ・カニナ

同日、さっそく植え付けました。

土は確か、自作の土に小粒の赤玉土を混ぜたものを使ったと思います。

・「自作の土」はこちらをご参照ください: マンションのベランダで、生ゴミ堆肥づくり

ベランダの植物たち

5月29日、夏を迎える前にベランダがすでにジャングル状態です・・・

3.成長の様子

苗が届いたのは5月下旬。花が咲いた形跡がなかったので「これから咲くのかな?」と、うっすら期待していましたが、そんな訳はありませんでした。おそらくまだ株が小さかったので、この年は花芽をつけなかったか、出荷前に摘み取られていたのかだと思います。

よって、一季咲きなので、春に咲かなかったらこの後ほぼ一年間、葉っぱもしくは枝だけの状態でベランダを占領するのか・・・と思うと少しテンションが下がり、その予想通り、夏に葉が茂り、秋には葉の勢いが弱り、冬には落葉するという経過をたどりました。花が咲いていないので当然ですが、この年は秋にも実がつきませんでした。

こんな感じでほったらかし状態でしたが、特に虫がつくでもなく、アゲハの幼虫に食べられるわけでもなく、丈夫なバラのようです。もちろん農薬も一切かけていません

・関連記事:ベランダの植木「アゲハ」の幼虫との戦い

そして気づけば3月まで写真を一枚も撮っていませんでした。スミマセン。

ロサ・カニナ(ドッグローズ)

こちらが久しぶりに撮った2020年3月28日時点の写真です。3月になり、春の足音が聞こえてくるようになって、新芽が一気に吹き出してきました。

これまでにツルがずいぶん伸びました。オベリスクを立ててツルを這わせています。植木鉢とサイズがまったくあっていませんね・・・。この状態で強風が吹くとオベリスクが倒れてしまうので、隣のレモンの植木鉢に紐でくくって倒れないようにしています。

4.開花

ロサ・カニナ(ドッグローズ)のツボミ

2020年5月7日、緊急事態宣言やらなんやらで心がザワザワする日々の中、洗濯物を干す際にツボミがついているのを発見!

ロサ・カニナ(ドッグローズ)の花

その翌日、5月8日。
咲いてる!!一重の清楚できれいな花です。

ベランダで咲くロサ・カニナ(ドッグローズ)の花

5月13日、次々に咲いています。葉っぱも新緑できれいです。

ベランダで咲くロサ・カニナ(ドッグローズ)の花

5月14日。一日ごとにどんどん咲いていきます。こんな日当たりの悪いベランダなのに、ほんとに丈夫なバラです。

ただ、花持ちは短いです。

5月21日。花が咲く勢いが弱ってきました。そしてよく見ると、最初の方に咲いた花がもう実(ローズヒップ)をつけ始めています(赤マルで囲っているところです)。

最初に咲き始めてからここまで2週間ほど。我が家のベランダバラ祭りは短いながら楽しめました。

5.ローズヒップの収穫

ロサ・カニナ(ドッグローズ)のローズヒップ

10月14日。ローズヒップが色づいてきました。ローズヒップって、写真でみるとザクロのような形かと思っていましたが、この品種は細長いようです。

ローズヒップ

12月3日。色が濃くなっています。ツヤツヤしてきれいです。

「園芸ネット」さんの説明書きによると、10月中旬頃から11月に収穫と書かれていたのでうっかりしてちょっと遅くなりましたが、この日、収穫しました。

全量でこれだけです。やはりちょっと収穫が遅くなったからか、汚いものやしわしわになってしまったものもあります。

6.ローズヒップティーへ

苗を手に入れてから1年半。ようやくここまできました。ローズヒップティーまでもう少し。まずは収穫したローズヒップの下処理です。

ローズヒップの種

きれいに洗って、包丁で切り目を入れてみました。中に種がぎっしり詰まっています。

・・・この瞬間に至るまで、この赤い実がひとつの種だと思っていて、包丁で切り目をいれたらひとつの大きな種が出てくるものと思っていました。ローズヒップってこうなっているんですね。

この実で2センチ弱くらい。このひとつひとつを手にとって小さいスプーンでしごいて種を取り除きましたが、これがなかなかの手間です。しかも、種ひとつひとつにしっかりした"うぶ毛”がついていて、何気に指がチクチクします。市販されているローズヒップティはどのようにこの手間のかかる作業をしているのだろう・・・素朴な疑問です。

ローズヒップの種

ふぅ、種取り完了。

この種から実生で育てることもできるようですが、発芽させるのにひと手間かかるようですので、たぶん種まきはしないと思いますが、とりあえず捨てずにしばらくとっておくことにします。

ローズヒップを干す

12月8日から日中はベランダに出して天日干しをしました。汚くなってしまったものは廃棄したのでこれだけしかありません。

ちなみに、天日干しする際に、私はこちらのステンレスの「干しかご」を使っています。上の写真の竹ザルは100円ショップで買ったものですが、この竹ザルごと、こちらのステンレスの「干しかご」の中に入ります。鳥やチョウがきても安心で、かなり重宝しています。梅干しもこのやり方で毎年作っています↓

干した後のローズヒップ

1月22日。結局1ヶ月以上ほったらかしにしてしまいました。(途中からベランダに出さずに部屋の中で。)

ともあれ、カラカラに乾燥できました。

いざ。お湯につけてみます。

ローズヒップをお湯に浸した(ローズヒップティ)

あれ?真っ赤なお茶になるかとおもいきや、色がほとんどない・・・。もっとローズヒップを入れないといけないのでしょうか。

ローズヒップティ(ローズヒップの量を多くしてお湯に浸した)

リベンジ。粗みじんに刻み、ローズヒップの量を多くして再度お湯につけてみました。(これでもうほとんど使い切ってしまい、残りはわずかです。)

ローズヒップティ

10分ほど経過しましたが、真っ赤になりません・・・思ってたのと違いますが・・・そういうもんなのかもしれません・・・

ローズヒップティ

コップに入れてみましたが、うっすら色がついている程度です。

でも、飲んでみると、味がしました。酸っぱいのかなと思いきや、かすかに酸っぱい程度です。これはなかなか美味しい!ハチミツをいれたりするとさらに美味しくいただけると思います。

ローズヒップティ

2時間ほどローズヒップを浸した状態にしておいたら、少し色が濃くなり、味と酸味も少し強くなりました。完全に冷めていますが・・・

私が育てたロサ・カニナという品種がローズヒップティにしても色がつかないのか、それとも収穫のタイミング等育て方によるのか、調べてみてもはっきりとは分かりませんでした。でもローズヒップ単独ではうっすら色がつく程度のお茶しかできないというのが正しいならば、市販のローズヒップティが、ハイビスカス・ローゼルとブレンドで売られているのが納得できる気がします。味もハイビスカス・ローゼルと近いです。

※ハイビスカス・ローゼルは少しの量で真っ赤なきれいなお茶ができます。こちらの記事に書いていますので、よければご覧ください↓↓

・関連記事: 「ハイビスカスローゼル Hibiscus Roselle」を育ててみた 

7.冬剪定

さて、2021年1月現在のロサ・カニナの様子です。

ロサ・カニナ

こちらは2021年1月21日の写真。寒さのピークにあり、ロサ・カニナも新芽を少しだけ出した状態で春の訪れを待っています。

ロサ・カニナ

2021年1月27日時点のロサ・カニナの全体像。休眠状態です。

これは・・・冬剪定、やらなければ!!

つるバラならツルを残した状態で整えていくというのがつるバラの剪定のようですが、ベランダで育てているために株を大きくできないので、思い切ってバッサリいってみました。(去年はうっかりしていてまったく剪定しませんでした。)剪定だけじゃなく、植え替えもした方がよいと思いますが(去年も植え替えしてない)、やる気スイッチが入ったらやります。

※2021/04/01追記
そして・・・やはり剪定をやりすぎたようです・・・他の植木は続々と春の芽吹きがあるのに、このロサ・カニナだけ芽吹きがないです・・・。きちんと芽の部分は残したのですが、大きくしたくないという気持ちが伝わってしまったのかもしれません。かわいそうなことをしてしまいました。どうぞこの記事を読んでくださってる方は、ロサ・カニナを大事にしてあげてください。
正しい剪定の仕方は、こちらの動画がものすごく分かりやすいので、ご参考になさってください↓

以上、ベランダで育てているロサ・カニナのご紹介でした。薬剤は一切かけていませんが、病気や虫に悩まされることはありませんでしたので、丈夫なバラなんだろうなと思います。花も清楚できれいですし、薬剤をつかっていないバラのローズヒップは安心して飲めます。ぜひお試しください。

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