日照りの中、苦渋の決断(有機JASは当面見送り)

2021年、私の畑のある大阪の堺市では、この夏の天気は次のような状態でした。

7月17日 梅雨明け その後全く雨ふらず
8月3日 梅雨明け以降、初めてまともな雨が降る
8月5日か6日 おしめり程度の雨が降る

7月31日のブログで「草マルチしているからか、日照りが続いても水やりしなくて大丈夫」というようなことを書きましたが、8月に入ると気温が35度を超えてきて、明らかに様相が変わってきました。

8月3日にしっかり雨が降ったから1週間くらいは雨が降らなくても大丈夫だろうと考えていましたが、気温が38度を超える日が1日あると、あっという間にカラカラの状態に戻り、ちょっと土をクワで触ると砂埃が舞い上がります。

草マルチもカラカラで、もう水を与えないと限界という感じがはっきりと見受けられました。ピーマンも8株中4株は枯れてしまい、今まで平気だったオクラも萎れかけています。

水路の水を使うか・・・

私が借りている畑は水道がなく、水を上げるには、①雨水を溜めているバケツの水を使うか、②自宅から持っていくか、③畑の横の水路を使うか、という選択肢になります。

①の雨水はまだ設置したばかりであまり溜まっていません。②の自宅から持っていくといっても、ここまでカラカラだと大量の水が必要なのでちょっと難しい。

ということで、残りは③の水路の水を使うという選択肢のみになります。

うちの畑は元は田んぼだったようで、すぐに水を引き込むことができるようになっています。水利組合の水路掃除にも夫婦で出席しましたし、うちは水路の最後にある畑で、あとは川に流れていくだけなので、思う存分、水路の水を使っていいと周りの農家さんから言ってもらっています。

この水路の水ですが、見た目はきれいで匂いなどもないものの、川から引いている水なので、生活排水が混ざっている可能性を考えて使わないでおこうと決めていました。有機JASを取得をするなら、この水を使うのはアウトなのかセーフなのか不明ということもあって・・・。

背に腹は変えられない、苦渋の決断へ

8月7日。天気予報では丸一日しっかりした雨が降るという予報だったのでものすごく期待していましたが、朝になって天気予報を見ると雨の予報はいずこへ?カンカン照りの猛暑日予報に変わっていました。この時のがっかり感ときたら・・・

もうこの日、水を与えなければもたないと判断し、応急処置的に水路の水を使うことを決意しました。

今にも枯れそうな植物を目の前にして「認証を目指すから」と水を与えず、枯れていくのを見守るだけというのは私にはできませんでした。

水路から柄杓で水を汲んでジョウロに移し、枯れてしまいそうな野菜に絞って水を与えました。中途半端に与えると余計に枯れてしまうので、一人で何度も水路を往復して与えました。

シュンとしていた野菜たちが明らかにハリが出てくるのを見て、苦しい思いをさせてゴメンねという思いになりました。

気づけばこのあたりの写真を一枚も撮っていませんでした。かなり追い詰められていたのかも。

水路から水を引く

8月8日。この日もカンカン照り。翌日の8月9日は台風の予報で確実に雨が降る模様。

しかし、前日のジョウロでの水やりの効果は35度超の猛暑日の中では2日ももたないだろうと思います。よって、この日は水路から水を引くことにしました。この日は夫も一緒だったので、夫にやってもらいました。

水路に板を差し込んで、うちの畑に水がくるようにします。

水が流れ込んできます。澄んだきれいな水です。

ナスビの通路にもしっかりと水が入っていきます。2時間もたてば、通路に水が溜まりました。

8月8日のナスビは、ちょっとツヤがないナスビでしたが・・・↓

こちら↓は8月10日に撮った写真。ツヤがでてきました。

畑の高低の付け方がまだ完全に整っていないので、水がどうしてもいかないところがあります。そこはジョウロでやりました。以前、市の農業指導者がうちの畑に来られたときに言っておられたのですが、排水ルートを整えるのはそんなにすぐにはできないので何年かかけて少しずつやっていくしかない、ということでした。

有機JASは当面見送り

畑を借りて半年。有機JASを取得したいと考えていましたが、今回の行為はアウトなのかな・・・?ちょっとよく分かりません。とりあえず、この水の問題を解決できるまでは見送りたいと思います。

もっと田舎の方にいけば川の水も安心して使えるのかもしれません。以前研修させてもらったタイのオーガニック農園では、近くに川が流れているけれども何が混ざっているか分からないから地下水を組み上げて使っている、さらにため池に貯めて自社製造の微生物資材で浄化していると教えてもらいました。

1反もない借りている農地で、どうやれば浄化池が作れるんだろう・・・やっぱり雨水を溜めるのが現実的か。ちょっと考えてみます。

これまでも環境に優しい洗剤を使ったりしていましたが、農業を始めてからより一層、普段の生活の中で川の水を汚さないようにしたいと強く思うようになりました。

そして水浸し再び

8月12日。秋雨前線が停滞しているということで、災害級の大雨。予想はしていたものの、畑はこんな感じになりました。↓

一週間程度、雨が続く予報。ほんとに天気に翻弄される日々です・・・。

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